■ マアジ
日本人の朝食といえば、白いご飯と味噌汁、そして塩鮭、納豆、焼き海苔などが浮かびます。しかし、忘れてならないのがアジの開き干しではないでしょうか。一口にアジといってもその仲間には多くの種類があります。その中でも最も漁獲量が多く食味の良いものがマアジです。島根県では主にまき網で捕獲され従来から島根県西部沖で獲れるマアジは脂ののりがよく、旬の時期にはトロにも匹敵するといわれてきました。
島根県西部の浜田市を中心とする浜田市水産物ブランド化戦略会議は、このアジを「どんちっちあじ」と名づけ、厳しいブランド規格にて商品化しました。「どんちっち」とは、島根県西部地方で神楽の囃子を称する幼児語。転じて伝統芸能「石見神楽(いわみかぐら)」全体を意味するようになりました。
浜田は他産地に比べて旬の期間が長く、4〜7月頃が旬で、特に5〜6月の脂ののりは全国屈指です。「アジの開き干し」も脂が十分に乗っているため、焼くと身がとてもやわらかくジューシーといえます。