■ アマダイ(甘鯛)
江戸時代に出版された『海魚考』に「あまだい、味(あじわい)あまし、故に名づく」とあるように、桜色の美しい表皮、淡白で甘味のある白身魚です。鮮度が落ちやすく、身が崩れやすいことから、京都では「ぐじ」とも呼ばれ、料亭でも高級魚として扱われるほか、滋養に富むとこから離乳食にもよく使われます。
毎年、夏になると、出雲大社の沖に釣船が出ます。7月から旧盆までの間が、甘鯛の旬。通常、刺身に使われる、型・鮮度の良い高級品が上がります。地の利を生かし、このアマダイを朝のうちに処理し、干物(開き)にしました。
軽く塩をした一夜干しは、昔からアマダイの王道。釣り甘鯛は通常、関東・関西方面へ出荷されてしまうのですが、刺身にできる上物でつくった干物は格別です(お値段も格別?!)。夏のお客様のおもてなしにいかがでしょうか。