赤かます
本州中部以南の各地沿岸で獲れるカマス科の赤(本)カマス、大和(水)カマス、青カマスなどの総称です。他に鬼カマス(バラクーダ)などがあります。 漁獲量は赤カマス・大和カマスが多く、全長は40〜50cm位になり、定置網や釣りなどでとられます。産卵期はどちらも4月から7月。 種類は赤カマス(本カマス)、青カマス(水カマス、黒カマス)、大和かます、鬼カマスなど。普通食用とされるのが、赤カマスです。見た目では、なかなか区別できません。赤カマスは青カマスと比べると少し青みを帯び、頭が小さくみえます。色は、赤カマスの方が、いくぶん黄色っぽいです。青カマスは少し青っぽい感じ。食べてみると、青カマスは水カマスといわれるとおり水っぽい感じがします。赤カマス、青カマス、大和カマスのいずれも食用です。肉色は白く、クセがなくて美味。旬は秋で、産卵期に当たります。この時期には、旨みも増すので、塩焼きや開いてフライにすると美味いです。旬以外の時期では水っぽくなるので、干物などにします。3種のうちでは赤カマスがもっとも美味で、大和カマスは味が薄目。山陰沖は近年は12月〜2月頃に「赤カマス」の旬を迎え、脂がのり身が厚くなり、サイズも大きい物が獲れます。もともと水分の多い魚なので、一塩後に乾燥し干物に加工した方が旨味が数段増します。「カマスの開き干し」にした時、腹の部分が白く、身が横に張った魚が特に美味しいです。 味のよい淡泊な魚なので煮つけにはしないで、薄味をつけて焼くのがよいでしょう。特に塩焼きがいいのですが、水分が少し多いので、半日くらい干したものをさっと焼く。仕上がりに酒を少量はけで塗ると香りもよくなります。 栄養面では、カルシウムは他の魚の3倍から4倍含まれ、たんぱく質、ビタミンB1,Dなどが多く含まれる。選ぶ時は、なるべく大きい太いもので25?くらいのもの。目が澄んでいるもの。頭の小さい物を選びましょう。干物の場合は透明感があり、よく水分が切れてつやのあるものが良いでしょう。